TOP >歌声の研究(ボイトレ研究)TOP >F1,F2は口の形状とどのようにリンクしているか?
2017.3.14更新 2017.3.14作成

話す人は声(=空気の振動)を発し、聞き手は声(=空気の振動)を聞き取る

「フォルマントとは何か?」のページで出てきたように、 人間の言葉は、フォルマントという特定周波数のピークが発生し、母音が違えば、F1,F2の周波数が変わります。



引用 http://media.sys.wakayama-u.ac.jp/kawahara-lab/LOCAL/diss/diss7/S3_6.htm

結論から書くと、
○F1は顎の開きとリンクし、
○F2は舌の形状とリンクします。


F1は顎の開きとリンク

顎が開くと、F1の周波数は上昇します。

つまり、顎の開きの大きな「あ」はF1の周波数が高く、「え」→「お」→「う」→「い」と顎の開きが狭くなるにつれて、F1の周波数が下がっていきます。

F2は舌の形状とリンク

F2は舌の形状(舌が口や喉のどこを狭めてどこを広めるか)とリンクします。

舌が狭める空間が、口の先の方のとき、F2の周波数は高くなります。
狭める空間が、口の奥や喉のとき、F2の周波数は低くなります。



引用 http://www.kmatsum.info/lec/meziro/phonetics/Vowel_classification.html

つまり、「い」→「え」→「う」→「お」→「あ」となるにつれて、F2は低くなっていきます。

以上をまとめると、F1,F2は「フォルマントとは何か?」でも出てきた下図のようにまとめられます。



引用 http://media.sys.wakayama-u.ac.jp/kawahara-lab/LOCAL/diss/diss7/S3_6.htm

この図から言えることを利用して、様々なテクニックが考えられますので、また後日別記事にて考察してまいります。

【このページの参考文献】

ヨハン スンドベリ 歌声の科学(2007)
和歌山大学大学院システム工学研究科聴覚メディア研究室HP http://media.sys.wakayama-u.ac.jp/kawahara-lab/LOCAL/diss/diss7/S3_6.htm