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2017.3.13更新 2017.3.13作成

喚声点付近での筋肉の使いこなし(神経支配)を鍛える

ミックスボイスが出せるようになっても、喚声点付近を違和感なく地声⇔ミックスボイスを通過することが最大の難関です。

ミックスボイスの低音を強くする必要がありますが、そのためには裏声の領域で地声系の筋肉を最大限作動させる必要があります。

裏声に地声系の筋力を作動させるトレーニングがメッサ・ディ・ヴォーチェです。

メッサ・ディ・ヴォーチェ

地声も裏声も出せる高さの声(喚声点付近)で、

弱い裏声「う」→ミックスボイス「あ」を1息で発声します。

このとき、途中で音を切ることなく発声し、音の高さも上がったり下がったりせず1音を発声します。

このトレーニングをやることによって、シンプルな裏声に、地声系の筋肉の作動を付加させる感覚を養うことができます。

メッサ・ディ・ヴォーチェは、派手さがなくシンプルですが、毎日最優先してやるべき超重要トレーニングです。

実際の歌で弱点を見つけたら

どんなにトレーニングしても、実際の歌の中では弱点が生じます。

なぜなら、歌の場合は、子音と母音やフレーズの上下のバリエーションが豊富であり、地声からミックスボイスへの移行のパターンも無限に近くあるからです。

そのため、歌っていて弱点を見つけた場合は、その箇所を重点的に、声帯の閉鎖のトレーニングとメッサ・ディ・ヴォーチェを行うと良いでしょう。

【このページの参考文献】

武田梵声(2017) 最高の声を手に入れるボイストレーニング フースラーメソード入門 日本実業出版社
武田梵声(2012) 『ボーカリストのためのフースラーメソード』 リットーミュージック